その『ばけばけ』のタイトルバックの写真がとてもいい。
ヘブンさんとおときちゃんのツーショットがほとんどなのだが、これがもう、本物の恋人同士のような可愛らしさなのである。
初々しくて、楽しそうで、こちらまでつい笑顔になる。
これらの静止画は、動画を切り取ったものなのだろうか、それとも、スチール撮影したものなのだろうか。
もし、スチール撮影したものなのだとしたら、カメラマンの腕が相当良いのだろうな。
昔、カメラマンの知り合いがいて、人物を撮る時には「お！いい表情！」と思ってから撮るのでは全く遅く、次に来る表情を予測して撮るといい写真になると言っていたことを思い出した。
確かに、彼に撮ってもらった自分の写真を見て、「へえ、私ってこんな優しそうな笑顔をするんだなあ」と思ったことがある。
私は自分の笑顔が好きでなく、きれいなかわいい笑顔の人が羨ましかった。
鏡の中の自分を見ても、写った写真を見ても、それまで自分の顔に満足（と言うのもなんだかね？）したことは一度もなかった。
だから、彼が撮ってくれたその写真のおかげで、自分の表情のレパートリーに”優しい笑顔”があることを知り、とてもうれしかったことを覚えている。
しかし、後にも先にもそういう体験はなく、唯一のその写真が私の手元にないのが、非常に残念だ。
『ばけばけ』のふたりの生き生きした写真は、俳優さんだもんね、ってところもそりゃああると思うが、私はカメラマンを讃えたい。
そういえば、最近の若い人たちの自撮り写真は、あんなに盛っちゃって、正体不明になっているとしか思えないんだけど、あれでいいのかね？
よくわからんね。
